全試合終了=出場選手記念撮影
2008年最後の興行として、新木場1st RINGで『吉江豊 イッパチ☆プロレス III 』が開催された。
今日55歳の誕生日を迎えた藤波社長も試合は組まれていなかったが来場。売店では吉江夫人、藤波夫人の手料理や飲み物も販売され、ドラディションならではのアットホームな雰囲気で、集まったファンの方々も、忙しい年の瀬の中ホッと一息。リング上では、2008年総決算となる、おもしろく、楽しく激しい試合が6試合行われた。
*ヒロ&滝澤の師弟タッグが大日本タッグに勝利
夏にヒロ斉藤に弟子入りした、KーDOJOの滝澤大志が、師匠とのタッグで、関本大介&石川晋也組と対戦。滝澤は若い力を全面に押し出し、同じく大日本若手、石川とぶつかり合う。ヒロは、熟練されたテクニックで滝澤をサポート。ドラディション先シリーズを全戦参戦した関本は、持ち前のパワーと粘り強いファイトで、大日本の看板を賭け、石川を懸命にバックアップ。激しい一進一退の攻防が繰り広げられた。
後半、関本が滝澤をラリアット、カナディアンバックブリーカー、アルゼンチンバックブリーカーでたたみ込んだがヒロがカット。石川のドロップキックを巧みにかわしたヒロが、セントーンで反撃。さらに滝澤が石川をパワーボムで叩きつけたところに、ヒロが必殺のダイビングセントーンで勝負を決めた。
5月の吉江興行で、ヒロに弟子入りをした滝澤は、2008年最後の吉江興行で、師弟タッグでの初白星を飾ることができた。
*吉江豊と長井満也が30分の死闘でドロー
ドラディション旗揚げ時から、ドラディションの勢力争いを続けていた吉江と長井が、シングルマッチで対決。長井のセコンドには、共にドラディションマットを反則攻撃でかき乱していた嵐とベアー福田がつき、不穏なムードの中で試合がスタート。
序盤はグラウンドの攻防を展開。吉江の重い関節技に長井は悶絶。いつもなら乱入する嵐とベアーは黙ってコーナーで試合を凝視。なぜか得意の蹴りは出さず、1対1のグラウンド戦で勝負を挑む長井。
中盤からは打撃も加わり、徐々に激しい攻防へスィッチする。吉江はバックブローをヒットさせると、体当たり、ヒップドロップ、チョップでたたみ込むが、長井も強烈な蹴り連発で反撃開始。ひるんだ吉江をスリーパーで絞め落とそうとするが、吉江のスタミナは途切れない。さらに長井は陸牙、ハイパーニー空牙をヒットさせるが、吉江は口から血を出しながらもカウント2ではね返す。長井は今度こそとばかりに、執拗なストレッチプラムで吉江を絞め上げる。しかし吉江も意地を見せてのノーギブアップ。迫りくる試合終了時間を前に、吉江も死力を振り絞りバックブロー連発から遂にダイビングボディプレスを落下。しかしこれをもよけた長井は、ミドルキック連発から2度目の陸牙を繰り出すも、吉江倒れず、逆にバックブロー連発で食い下がる。長井はさらにミドルキックを連発。一歩も引かない死闘を繰り広げる中、遂にタイムアップとなった。終了のゴングが鳴ると、力尽きた両者はリングに大の字となる。先に立ち上がった長井が、来年は時間無制限シングルマッチを要求しリングをあとにした。
今年中に長井との抗争に決着をつけると宣言していた吉江だが、両軍の闘いは2009年に持ち越されることとなった。
興行主として大会を仕切った吉江は「来年、また新しい挑戦をします。ドラディションが魅力のあるリングになるよう、みんなでがんばって行きます!」と試合後に力強くコメントした。
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