大会のポイント
2013年11月19日、DRADITION 新たなるステージ〜BATTLE NEW STAGEが後楽園ホールで行われた。
(※第5試合に出場予定だった長州力選手が体調不良で欠場となり、アレクサンダー大塚選手にカードが変更されました)
メインは、藤波辰爾、初代タイガーマスクのレジェンドと初参戦の丸藤正道(プロレスリング・ノア)金本浩二(フリー)の両選手が4人タッグで激突。4人ともそれぞれの時代のJr.ヘビー級第一線で活躍した選手たち。丸藤がジュニア時代からのスピードのある攻めで藤波・金本を翻弄。金本も得意のファルコンアロー、アンクルホールド、顔面ウォッシュで敵方を圧倒。一進一退の攻防が続いたが、最後は初代タイガーと藤波の一騎打ちに。
タイガーが、フライング・クロスチョップ、ツームストンドライバーで畳み掛けるも、ダイビングヘッドバットを自爆させた藤波がタイガーのハイキックをかいくぐり逆さ押さえ込みで3カウントを奪取した。
試合後、マイクを持った金本は藤波に対して「今度は、第1試合でいいので藤波さんとシングルで!」と熱烈なラブコール。後輩からの対戦要求に、満面の笑みで、「丸藤くん、初代タイガーマスク、金本君、そしていつかは必ずやる息子・・・これからのドラディションをよろしくお願いします!」とコメント。最後はLEONAもリングに上がり、会場からの暖かい拍手の中2013年度最後のドラディション大会が終了した。
第3試合はヒロ斉藤 vs AKIRAのシングル戦。プロレスならではのマニアックな攻防が期待されていたが、期待通りの両者の技、駆け引きがリング上で展開された。
ヒロの老獪な攻めを流麗な動きと技でペースを引き込むAKIRA。その絡まる両者の導線を一歩先にリードしたAKIRAがグローイングアップ(変形エビ固め)で勝利した。
この試合後、ヒロ斉藤の35周年を祝い藤波が花束を持ってリング上に登場。このサプライズにいささか困惑気味のヒロだったが、深々と藤波から花束を受け取ると、会場からはヒロのテーマ。そして藤波がロープを上げてヒロへの花道を作る。しかし、ヒロはそれだけは先輩にさせることは出来ないといわんばかりに、別のロープを自らが上げ、逃げるように退場した。
第1試合はU.W.Fスネークピット・ジャパン・蓮見隆太のプロレスデビュー戦が行われた。10月27日にプロ格闘家デビューしていたが、本日がプロレスデビュー。総合格闘技でも活躍してきたアレクサンダー大塚が相手を務めた。すばやいグラウンド戦で鋭いキャッチレスリングを見せた蓮見が、飛行機投げや逆エビで果敢に向かっていくも、みるからに重い打撃と絞め技で大塚が圧倒。最後は逆片エビでがっちりと決められギブアップ。
試合後、蓮見は「これからはプロレスラーとしてやっていきたい。先輩としてLEONAには負けたくない」とコメントした。
そして、第4試合では藤波辰爾の長男・藤波怜於南(LEONA)のデビュー戦が行われた。対戦相手は、かつて父・藤波の付け人を務めた船木誠勝。
緊迫したグラウンド戦から始まったが、中盤から船木の強烈なほどのキックがさく裂。容赦ない打撃を打ち込んでいく船木はローキックでLEONAの左足を痛めつけ、さらには右の強烈なPKを放った。プロの洗礼に悲鳴を上げるLEONAだったが、何発目かのキックを捕らえドラゴンスクリューで反撃を開始。客席からのLEONAコールに後押しされ、ダブルアームスープレックスで船木をマットに叩き付けることに成功する。だが船木も再びキック連発でLEONAを圧倒し形成逆転。チキンウィングアームロックこそ耐え切ったLEONAだったが、最後は船木の必殺技ハイブリッドブラスターでマットに沈んだ。
試合後、立てないLEONAに船木が手を指し出すも、マットに深々と頭をつけて一礼。LEONAがイギリスで教えを受けたビリー・ライレージムのロイ・ウッド氏がリングに上がり、LEONAの健闘をねぎらった。
※試合開始前、先月18日に亡くなったユセフ・トルコさんへの10カウントゴングが行われた。日本プロ(選手)、新日プロ(レフェリー)と同時代を共に過ごした藤波、初代タイガーマスク、藤原、北沢がリング上にあがり、会場のファンとともに黙祷を捧げた。
試合結果
逆片エビ固め
ベアー福田
長井満也
ミサイルキックから
片エビ固め
石川晋也
高岩竜一
グローイングアップ
ハイブリッドブラスターから 片エビ固め
アレクサンダー大塚
グラウンドコブラツイスト ホールド
藤原喜明
藤波辰爾
逆さ押さえ込み
初代タイガーマスク