大会のポイント
2014年度最後となるドラディション大会『IMMORTAL DRAGON』が、後楽園で行われ、様々なテーマを持った全6試合の激闘が繰り広げられた。
第2試合では、ベテランジュニア同士の一騎打ちとしてヒロ斉藤vs小川良成が激突一進一退の攻防の後、ヒロのダイビングセントーンをまともに食らった小川が、一瞬のスキを突きヒロを首固めで丸め込み、白星を奪った。玄人好みのテクニックを遺憾なく発揮し、プロレスの醍醐味を見せつけた。
第3試合では、デビュー1年を迎えたLEONAが、マット界で屈指のパワーファイター関本大介との一騎打ちに臨んだ。山のように立ちはだかる関本にLEONAは序盤から全身でぶつかるが、体重差30キロの違いは大きい。一気に押し潰しを狙いコーナーに上った関本に、LEONAも雪崩式ブレーンバスターで関本を叩きつけることに、2度目でようやく成功。さらにドロップキックで関本をリング外へ追い落とすと、父親直伝のドラゴンロケットを発射。だが場外で関本の反撃に合い、再び情勢逆転。関本のダイビングボディプレスで虫の息となったLEONAを、関本が軽々と担ぎ上げ、アルゼンチンバックブリーカーでギブアップを奪った。
第4試合では、実力派同士による一騎打ちが、13年ぶりに実現した。
レスリングをベースとする2選手がドラディションリングでゴツゴツとぶつかり合い、意地と気迫、テクニックとパワーがぶつかり合った。
試合は杉浦貴が勝利。13年前の清算をし、しっかりと握手。共に再戦を誓い合った。
セミファイナルは、初代タイガーマスク&スーパータイガーの師弟タッグに、長井とブラックタイガー組が対戦。
長井組の場内外のラフ攻撃に、師弟虎タッグが大苦戦するも、激しい格闘の末、初代タイガーマスクが、ブラックタイガーの両腕を後ろからガッチリとロックすると、美しいブリッジを描き、タイガースープレックスで勝利した。
メインでは、藤波が還暦と思えぬコンディションで、ノアの現役王者に真っ向から対抗。
探り合いからスタートし、立体的にリングを駆使する丸藤の攻撃に、藤波もしっかりと対処。藤波が、ドラゴンスクリュー、ドラゴンスリーパーと要所要所にドラゴン殺法を折り込み丸藤の動きをとめることに成功し円熟の強さをみせつければ、丸藤も得意のトラースキック、不知火を決めるがカウント2。激しいチョップの応酬で両者、意地をはる。
最後は丸藤がタイガーフロウジョンを狙うが藤波が切り返し、逆さ押さえ込みで決めようとするが、それを丸藤が丸め込みカウント3。現役GHCチャンピオンとしての意地をみせた。
試合後、胸板を紫色に腫らせた藤波が、力を出し尽くした笑顔で勝者・丸藤を讃えた。丸藤も満面の笑顔で藤波の手を握った。
藤波:「60歳の還暦を迎えて、現役チャンピオンに挑みました。性根を入れてがんばらないと、足元にも及ばない。この歳を迎えた僕の相手を、快く引き受けてくれた丸藤選手に感謝します。選手冥利に尽きます。ありがとうございました。これからも頑張れると思います。みなさんありがとうございました。」
試合結果
柴田正人
ベアー福田
垂直落下式デスバレーボムから 片エビ固め
アミーゴ鈴木
倉島信行
首固め
アルゼンチンバックブリーカー
フランケンシュタイナー
初代タイガーマスク
タイガースープレックスホールド
長井満也
首固め