FINAL無我〜飛龍継承〜 後楽園大会は、DRAGON CUP第2回(株)クルーグリット杯・優勝決定戦が行なわれ、藤波辰爾を制した吉江豊が悲願の優勝を遂げた。
ノアから潮崎豪、ハッスルからTAJIRI、ゼロワンMAXから高岩竜一、そして究極龍ウルティモ・ドラゴンが参戦。無我として行なわれる最後の興行に華をそえた。
*準決勝〜藤波辰爾 vsTAJIRI
世代を超えたレジェンド対決は、スピード感のあるグラウンドでスタート。TAJIRIのトリッキーな動きに翻弄されながらも、藤波は要所要所で動きをストップさせ、ペースを握らせない。一進一退の攻防が続いたが、TAJIRIのグリーンミストを顔面に受けた藤波が、怒りのドラゴンビンタでTAJIRIを張り倒すと、その勢いで畳みかけるようにドラゴンスリーパーでTAJIRIの上体を絞り上げ、タップを奪った。
僅差で決勝進出を逃したTAJIRIは、ハッスルでの藤波との雪辱戦を要求した。
全試合終了=出場選手記念撮影
*準決勝〜吉江豊 vs 潮崎豪
ノアのホープ潮崎が、無我の150キロ吉江と初対決。力で押してくる吉江に、潮崎はスピード感あふれる攻防で対抗。中盤からは吉江の150キロを支える左ヒザに集中攻撃を仕掛け試合の流れを引き寄せる。潮崎は吉江にドラゴンスクリュー、ドラゴンロケットを連発し、プロレス界の大先輩である藤波に敬意を表したかのような試合ぶりを披露。さらに150キロの吉江をジャーマンで投げ捨て、ムーンサルトプレスを投下。アウェイのリングながらも無我ファンをもうならせる技術を見せつけた。
だが、絶対優勝を誓った吉江は3カウントを許さない。バックブロー、エアバックジャーマン、肉弾攻撃連発で潮崎の動きを止めると、必殺のダイビングボディプレスで潮崎から3カウントを奪った。
*決勝戦〜藤波辰爾 vs 吉江豊
最後の無我大会メインで行なわれた決勝戦は、無我所属選手同士の対決となった。藤波はTAJIRIのグリーンミスト、吉江は潮崎の左ヒザ攻撃で、両者とも満身創痍の状態でリングイン。だが、無我を支えてきた両選手は、再び熾烈な闘いを展開した。藤波が容赦なく吉江の左ヒザを狙い撃ちすると、吉江も150キロの体全体で藤波圧殺を試みる。息を飲む攻防が続いたが、最後は吉江が藤波のお株を奪うドラゴンスクリューで藤波の裏をかき、悶絶する藤波に、コーナートップからとどめの人間ソーセージ弾を落下させ、悲願の優勝を遂げた。
リング上で吉江は「優勝しました!!!来年からオレが、新しく生まれ変わるこの団体を引っ張っていきます!!!」と絶叫。最後に、リング上に集まった全選手を代表し、藤波が、最後の無我大会に足を運んでくれたファンに挨拶。暖かい声援の中、FINAL無我が幕を閉じた。 |