ドラディション秋の陣〜上昇気龍〜最終戦がプロレスの殿堂〜後楽園ホールで行われた。
今シリーズ中、悪行三昧でドラディションマットをかき回した長井・嵐&ベアー組は、新たな仲間を引き連れ大暴れ。第4試合では、引退を間近に控えたミスター雁之助が藤波辰爾との一騎打ちを果たした。メインでは吉江興行でタッグマッチを重ねてきた吉江vs関本のシングルマッチが行われ、激しい体当たり戦を展開。後楽園のファンを沸かせた。
*長井&嵐が宮本を引き連れ参戦
今シリーズ、続々と仲間を増殖してきた長井組が、宮本和志を引き入れ、『元全日本プロレスタッグ』を結成。ヒロ斉藤・滝澤大志・石川晋也組を、反則を核にした連係で制圧。ヒロ組の反撃もむなしく、最後は嵐が150キロの巨体をコーナーポストから落下させ石川を圧殺。マットに大の字となった石川を足で踏みつけ勝利の雄叫びをあげた。
*インディの苦労人・ミスター雁之助がレジェンド藤波との一騎打ち
12月に引退を宣言しているミスター雁之助が、藤波辰爾と一騎打ちを果たした。試合はクラシックなサブミッションでスタート。雁之助はサソリ固めで藤波を絞め上げたが、ロープブレイク。藤波はドラゴンスクリューから足4の字でギブアップを迫ったが、雁之助は必死に耐え、インディーレスラーの意地を見せつける。ドロップキック、ジャパニーズレッグロールクラッチで藤波を押さえ込むことに成功するもカウント2。最後は藤波が延髄斬りから、卍固めでギブアップを奪った。
試合後、藤波は「雁之助はまだまだできる。もったいないね。でも本人が決断したことだから。これからも僕の体力が続く限り、こういう挑戦があったら受けていくよ」とコメント。さらに次期シリーズにメキシコの有名選手を招聘することを視野に入れていることも明かした。
*大原が反則攻撃連発でウルティモ組から白星強奪
セミファイナルでは大原はじめ&ベアー福田組がウルティモ・ドラゴン&田島久丸組と対戦。ウルティモは華麗なルチャリブレで大原組を圧倒したが、最後は大原&ベアーが反則攻撃を連発させ、田島から3カウントを奪った。調子に乗った大原は、自らの師、ウルティモドラゴン校長にシングル戦を直訴。『校長越え』を宣言した。
*吉江&関本が激戦
吉江興行ではタッグで対戦をしてきた吉江豊と関本大介が、ついにシングル対決を果たした。序盤から、激しいぶつかり合い、チョップ合戦で客席を圧倒。吉江の肉塊攻撃に耐えた関本が、ブレーンバスター、トペで反撃開始。
雪崩式ブレーンバスター、ジャーマンスープレックス、さらにはアルゼンチンバックブリーカーで150キロの吉江を担ぎ上げ、観客の度肝を抜く。その後も激しい肉弾戦を展開。最後まで意地を見せた関本だったが、吉江の裏拳が関本の顔面右に直撃。最後は必殺のダイビングボディプレスで3カウントを奪われた。
死力を尽くして闘いを終えた両者がリング上で手を握ろうとしたその時、長井・嵐&ベアー組が乱入。関本に長井組加入を迫ったが、関本は断固拒否。怒り狂った長井組が大乱闘。嵐がパワーボムで、関本を再びマットに撃沈させると、3人はふてぶてしく退場。
吉江は倒れた関本を抱き起こし、ガッチリとした握手。関本にドラディション本体での共闘を呼びかけた。
関本は試合後、「今日は気持ちと体を思い切りぶつけ合う試合ができて、負けたのは悔しいけれど、気持ちよかったです。それだけに、あの3人の乱入は許せません。あいつらを成敗するために、11月のドラディションシリーズに参戦したいと思います!」
また、吉江は中西学の呼びかけに応え、新日本プロレス「G1タッグリーグ」に参戦する意志があることを明らかにした。
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